FINAL FANTASY Ⅶ REMAKE を購入し、完全肯定派に転向した件について
まず最初にひと言。
FFⅦリメイク完全に舐めてました申し訳ございません。
先日配信されたFINAL FANTASY Ⅶ REMAKE体験版のレビューにて部分的には肯定しつつも散々文句をほざいていた私でございますが、結局あれから色々あって(主にDLCの魅力に騙されて)発売日の4月10日に購入してしまった「FINAL FANTASY Ⅶ REMAKE」。で、結論から言うと
ヤバい何これ最高今買えすぐ買え絶対買え
もうこれ以外言うことがない。それぐらい完成され尽くした出来になってる。分割なのに。
CEROレーティング:C(15歳以上対象)
当初は私も多勢の例に漏れず搾取する気満々な分割商法に批判的だったが、実際プレイしてみてクリアするまでなく途中の段階で「ああ、これは分割商法もやむ無しだわ」と意見を180度変えるに至った。
そりゃあこの出来なら分割商法っていう批判が来るの分かりきってる販売方法でも強気に出るわけだわスクエニ……と言うかこの濃厚なストーリーとボリュームなら、分割形式じゃないととてもじゃないが制作側もユーザー側もやってられん。
ちなみにここで言う「出来」とは、決してグラフィックの精度や音楽の重厚感、システムの完成度だけではく、「FFⅦ」という長期に亘り広範囲に展開されてきた作品をリメイクするにあたり、単なる再編だけではないある意味では別物と言っても良い「新たなる物語」として仕上げている点が最も大きい。
FFⅦ新参入組はもちろん、原作版FFⅦからの往年のファン、FFⅦ関連作品を徹底的に追い続けてきたコアなユーザー、その全てに対し強烈なまでの「新たなるFFⅦ」を突きつけてきている。
FFⅦを知らない人間はその重厚なストーリーを十分に楽しめる内容に仕上がっているのはもちろん、かつての原作を知る層に対しては原作では描き切れなかった部分を補完する面も多分に含み、全FFⅦ派生作品を熟知するコアユーザーには「おいおい、マジか!?」と驚愕させる展開をキッチリ仕込んでおり、
要するに隙が無い。無さ過ぎる
もちろん細かい部分まで追求すると過去作(原作版及びAC・BC・CC・DCなどの派生作品類との)若干の矛盾、改変などは当然入っている(あるいは生じると思われる要素がある)が、そんなものは微々たるもの。記憶誤差の範囲内。自分の思い出補正の方を疑え。
FINAL FANTASY Ⅶ REMAKEを購入するべき5つの理由
クリアまでのプレイ時間は約30時間以上と、分割販売とは思えないレベルのボリューム
FFⅦリメイク購入を躊躇する最大の理由、それはやはり分割販売であるがゆえの1作あたりの「ゲームボリュームや密度の物足りなさ」だと思う。実際私自身の懸念もそうだったが、
それは完全に杞憂に終わる
そうはっきりと断言できる。それぐらいFFⅦリメイクは、分割販売とは思えないぐらいの大ボリュームな内容に仕上がっている。
原作を知る人ならこの分割販売の第1作目が「ミッドガル脱出まで」と聞いた時点で「何つー薄っぺらい内容だ!序盤のみじゃねぇか!」と思いがちだが、実際にはとんでもないボリュームだとプレイし始めて割とすぐに気付かされる。
何せまず「エアリスとの教会での出会い」という序盤中の序盤のイベントまで そう簡単に行き着かない。実プレイ時間で10時間ほどやっても辿り着かない。ちなみに原作だと10時間もあればミッドガルは余裕で脱出できていたレベルの時間。
ちなみにこの「10時間」にはクラウドの「なんでも屋クエスト」やダーツなどのミニゲームをコンプ残さずコンプしていた時間も含まれているので、単に本編シナリオだけに注力していればもう少し短い時間で行き着けるが、それでも約7~8時間はかかる程度のボリュームになっている。
しかも「クリアまで約30時間」はあくまでも初回プレイの時間であり、後述する数々のミニゲームやクリア後のやり込み要素までを追い込んでいくと、原作版FFⅦならゲームクリアまでに該当する時間を徹底的に遊び尽くせる。
確かに今作は分割作品であり、物語としてはこの作品だけでは完結しない。しかしながらそのボリュームについては もはやひとつのゲームとして完成されている と言っても良い。
濃密な本編に負けないぐらいに充実したミニゲームやミニイベントの数々
これも今作のボリュームに関わる要因のひとつだが、相当に練り込まれ作り込まれた本編の合間には、ダーツやバイクイベント、ジムでの筋トレなどのミニゲームや、クラウドの「なんでも屋クエスト」というミニシナリオなどが存在する。
クラウドの「なんでも屋クエスト」は本編とは直接関係の無い、あるいは本編内容を補完するミニシナリオで、クリアすると所定のアイテムが入手できる。
特定のクエスト以外はクリアしなくても本編攻略に直接的な支障は無いが、入手できるアイテムにはマテリアなど有益なものも多数あり、またトロフィーコンプのためにも積極的に攻略したい要素のひとつ。
ミニゲームについても同様で、クリアすれば便利アイテムや装備類をゲット可能&実績解除なので、多少寄り道になってもミニゲーム攻略に注力する意味は大きい。
しかしミニゲームについては本編に関わるものについては簡単にクリアできるように調整されているが、トロフィー狙いになると難易度が一気に上がるため、各ミニゲームは気軽にプレイできるものばかりだがやりがいは十分。というか結構な時間を費やすハメになることも……
ミニゲームには原作にもあった「男男男」でのスクワット勝負なども 色々超進化 して登場しており、原作ファンならさらに楽しめる内容になっている(ちなみに難易度的には本気度激高だが)。
「スクワット」や「懸垂」のミニゲームの上級難易度の相手として立ちはだかるジーナンさん。何か地下闘技場選手みたいな顔してますが、(多分)原作版「男男男」に登場した「綺麗なお姉さん」の 成れの果て リメイク版。
原作版でも登場したFFⅦを代表するミニゲームのひとつ、バイクゲーム。今作ではストーリー進行上でのみ体験することができるが、原作版ではゴールドソーサーのミニゲームとして遊べるようになっていたので、次回作以降でもバイクゲームを楽しめる可能性は高いかと。
FFⅦは原作版の頃からバイクゲーム、潜水艦ゲーム、コンドルフォートでのシミュレーションゲーム、そして何よりランク「変」を取るまで徹底的に遊び尽くしたスノーボードゲームなど、非常に楽しめるミニゲームが満載だったので、どうかこのリメイク版でも是非実装してほしい。ホントお願いします……
原作とは全く別物として進化した、戦略的要素も内包した戦闘システム
体験版をプレイした人なら熟知している通り、戦闘システムについては原作から進化したというより全くの別物となっており、派生作品である「クライシス・コア」をベースにさらに昇華した感じに仕上がっている。
アビリティや魔法、アイテムなどは昔ながらのコマンド方式だが、攻撃は基本有利な位置取りから行い、敵の攻撃の隙を見極めて行っていくアクション要素の強いものになっている。
パーティーメンバーは未操作時にはAI動作だが基本的な攻撃と防御しか行わないため、より効率的かつ的確な戦闘動作は操作を切り替えてメンバーの分も全て随時行っていく必要があり、リアルタイムでの迅速な対応が求められるそのシステムは慣れていないと戦闘難易度は雑魚戦であろうともかなり高く感じられる。
特にボス戦では「HEATゲージ」の蓄積により一時的に行動不能&ダメージ倍率が上昇する「BURST」状態を積極的に狙っていかなければかなり厳しい戦闘になることが多いため、これらのシステムをきちんと把握した上で行動していく必要がある。
雑魚敵ですら後半になってくると単に「ボタン連連打の脳筋プレイ」では対処が難しくなり、敵によっては特定の攻撃でしかHEATゲージが蓄積しないなどの特性を持つものも多いため、「みやぶる」マテリアで敵の弱点や特性を正確に把握し行動する戦略性が非常に重要となっている。
原作版より一新されたこの戦闘システムについては一長一短があり評価も分かれるが、慣れてさえしまえば個人的にはこの「考えて戦闘している」感が非常に斬新で爽快に感じられて良かったと思う。
とにかく雑魚戦からボス戦まで、戦闘に飽きや怠さが起きにくい。レベル差があれば多少の脳筋プレイは可能だが、それでも敵によってはそのレベル差を覆す特性でこちらを一方的に襲ってくるタイプのヤツもいるので、最初から最後まで常に戦闘に緊張感が持てる。これは従来のRPGにありがちな戦闘の欠点を補った非常に革新的な戦闘システムだと思う。
まぁこの戦闘システム自体はこのFFⅦリメイクが初ではないけど。
もはや実写映画と見紛うばかりの非現実世界をリアルに表現する超絶美麗グラフィック
FFシリーズ全般の特徴と言ってもよいのが、そのグラフィクレベルの高さ。常にその時代の最先端グラフィックでユーザーを魅了してきたFFシリーズだが、このFFⅦリメイクでは、
ついにこの領域に至ったのかとありとあらゆる場面でそう感じされられる。
とにかく作り込みが凄まじい。遠景から細かい部分に至るまで徹底的に表現されており、ミッドガルいう架空の都市にリアルで存在するかのような現実味を持たせている。
スラム6番街ウォールマーケット。ムービーなど特定のシーンのみに注力して高精細なグラフィックに仕上げている作品は多いが、FFⅦリメイクはこの超ハイレベルなグラフィックの中を自由に動き回れるので、とにかく没入感がもの凄い。
またFFⅦはそれまでのFFシリーズとは異なり、ファンタジーでありながら漢字をはじめとする日本語ベースの世界観なので、これもまた没入感を高めてリアルにその存在を身近なモノに感じさせる要因のひとつになっている。
ちょっとした小物でもこのハイクオリティ。マジで実際にある居酒屋がモデルと言っても信じられるレベル。
単なる移動のための道端にある看板にすら手抜き無し。細かいところまでしっかりと作り込まれているからこそ、無意識のうちに現実と非現実の境界の壁が薄くなる。
「LOVELESS」公演ポスター。知らない人にとっては「作り込み凄い」だけだが、クライシス・コアを知る人なら世界の繋がりを実感できる感涙もののネタも随所に散りばめられている。
ウォールマーケットと言えばここ。そう、「蜜蜂の館」。
FFⅦリメイク第1作目発売までに何故こんなに時間が掛かったのか。何故こんなにお高い値段設定なのか。その答えは恐らく この蜜蜂の館に注力し過ぎたからであろうと推測できる。
それだけとんでもないことになってた。マジどうなってんのというレベル。それだけに個人的には削って欲しくない部分とかあったんだが、それを黙認して余りある常軌を逸したクオリティに仕上がってた。何なのよ一体……
新ストーリー&新キャラの追加、原作版やかつての派生作品とはまた異なる新たな解釈
FFⅦリメイクの最大のポイントは、グラフィックや音楽は一新しつつも内容自体は単に原作をなぞっただけの文字通りの「リメイク」で終始せず、新キャラを織り交ぜた新たなるエピソードを随所に追加することにより、従来のFFⅦを踏襲しつつも全く新たな可能性を内包した こと。
新参入キャラのひとり、ソルジャークラス3rdの異端児、ローチェ。その正体については色々推測されているが、今のところはまだ未確定。多分次回作以降にも出演する可能性大。
蜜蜂の館の主、アニヤン。とにかく凄い。
もちろん従来のキャラも魅力的になって描かれている。タークスの面々は昔から好きで派生作品でも大活躍だったが、今作でももちろん至る所でクラウド達メインキャラ顔負けの大活躍。
原作版では神羅の闇の部分を請け負う汚れ仕事専門の連中として登場しつつも、所々にその人間性を垣間見せることに魅力があったが、今作でも自分達の仕事に忠実でありつつも葛藤を見せる部分をより鮮明に描いており、さらに強い魅力を放っている。
こう見えてFFⅦの中でも中核に存在する超重要人物、宝条博士。FFⅦで発生する問題やトラブルの大体の原因がコイツ。中の人がケフカと一緒。つまり狂人(←褒め言葉)。
そうでなくてもイカれていたのに、今作ではそのイカレ具合をより詳細かつ生々しく描いており、同じ狂人枠の他の神羅幹部の面々が閉口するレベルという救いのなさ。もう最高です。
FFⅦにおける最重要人物・セフィロス。今作はミッドガル脱出までということから絡む機会は少ないかと思いきや、序盤からかなりの頻度で登場・対峙することに。
当初これはファンに対するサービス的なアレか?と思いきや、どうやらちょっと違うらしい。
その言動はFFⅦ初見の人なら「徐々に解き明かされていくだろう」と思わせる内容だが、原作を知る人なら「!?」と思わせる部分が非常に多く、実際ゲームラスト前後のシーンで受ける衝撃は相当なもの。
次回作以降も購入させるための仕込みと分かっていても無視できない。
このようにFFⅦリメイクではとにかく物語の作り込みが凄まじい。初見の人から原作経験者、全てを熟知するコアユーザーに至るまで決して飽きさせないように 物語を徹底的に煮詰めて形作っている。
このストーリーのボリュームと密度こそが、FFⅦリメイクが分割作品だと発表された当初集中した批判を一気に黙らせた要因であり、次回作以降への期待となっている。
いわゆる「取り返しのつかない要素」がない
個人的には その素晴らしいストーリー展開に次ぐ評価ポイント。
クリア後の要素のひとつとして「CHAPTER SELECT」が解放され、いわゆる「強くてニューゲーム」が可能となる。これを利用して取りこぼしたアイテムの回収、「みやぶる」でチェックし損ねた敵の再チェック、ストーリー分岐点での他のストーリーの体験などが容易に行えるようになっている。
原作ではいくつかのアイテムはストーリーが進行すると二度と回収不可能になってしまい、回収するにはもう一度最初からプレイするという苦行を強いられていたが、今作ではそれがなくなった。素晴らしい。
具体的には ヒュージマテリアのような初見殺し要素に涙する必要がなくなった。
これがどれだけ素晴らしいことか、原作未プレイの人には決して分かるまい……
FINAL FANTASY Ⅶ REMAKEで感じた懸念点
次回作の発売までの期間とプラットフォーム
FFⅦリメイクは分割作品であるものの、そのストーリーのボリュームと密度については何の心配も無く、FFⅦファンなら買って絶対に損はない内容に仕上がっているのは既に説明した通り。
しかしながらそれでも購入を躊躇するだけの心配と不安があるとすれば、それはやはり「次作以降がどうなるか」が一番の問題点になるかと。
何せ現状では、次回作の内容がどの範囲になるのか、発売日はいつ頃か、価格はどの程度か、そして何よりプラットフォームがどうなるのか。それらについて2020年4月10日時点ではまだ何の情報も無い。
まだ第1作目が発売されたばかりなので当然と言えば当然だが、これだといくら内容が素晴らしくても現実的にはゲームプレイにも色々と資金的・時間的コストがかかるので、買い控えが起きてしまうのも無理ないかと。
特にプラットフォームの移動は大問題で、PlayStation5は既に2020年内の発売が発表されているのでPS5対応になるのはほぼ間違いないのはやむを得ないとしても、今後PS6、PS7と次々にプラットフォームが移動するようなら「全部がひとつにまとまったパッケージをその時の最新プラットフォームで購入すれば良い」という結論になりかねない。
第1作目の出来を見る限りもはやその内容に疑いは持たないので、どうかそこら辺をはっきりさせてユーザーを安心させて欲しいところ。できればPS5で全部完結してもらえるのが一番の理想だが、そこら辺どうだろうか……
次回作への引き継ぎ要素などはあるか?
これもちょっと考えたところ。FFⅦリメイクはミッドガル脱出までの内容だが、システム的には原作版のストーリー後半で習得するケアルガやファイガなどの強力な魔法や、バハムートなどの召喚マテリアが入手でき、レベルも50が上限とはいえそこそこ高レベルまで成長することができる。
で、問題はこれらの成長させた要素が、次回作に何らかの形で引き継がれるのかという点。もちろん引き継ぎがなくとも楽しめることは間違いないだろうが、武器成長システムも含めてせっかく成長させたキャラの要素が何も引き継がれないというのもそれはそれで寂しい。
とは言っても成長させた要素をそっくりそのまま引き継がせることができたのなら、次回作は最大でレベル50の強キャラでのストーリー開始になってしまい、ゲームバランスの調整がまた面倒になりかねない。
落としどころとしては「取得武器の引き継ぎ」「アイテムや成長させた武器能力、マテリアの一部引き継ぎ」「特典DLCなどでの対応」などだろうが、そこら辺どうなるのか……それによって人によってはやり込む・やり込まないの判断も変わりそうではある。
ちなみに私は引き継ぎがあろうがなかろうが徹底的にやり込むつもりではあるがwww
リアルタイムバトルの速度とカメラワークの悪さが最悪にマッチして戦闘難易度が高い
前述の通り、FFⅦリメイクの戦闘は全体的に難易度が高い。雑魚敵であろうとも油断がならず、ボス戦ともなれば油断してなくてもやられることは数知れず。
これは戦闘に対する緊張感を常に保つ意味ではプラスだし、これまでのシリーズでは割と空気だったポーションやエーテル、エリクサーなどのアイテムや、スリプルやスロウなどの補助魔法を序盤からバンバン活用する必要性を持たせたという点も大きい。
……が、純粋な「敵の強さ」とは別に戦闘難易度を上げている要素に「リアルタイムバトルの速度の速さ」と「カメラワークの悪さ」が絶妙なバランスでタッグを組んでいる のはいただけない。
戦闘は常にリアルタイムで稼働して目まぐるしく戦況が変化し、敵は結構なスピードで縦横無尽に戦場を駆け巡り至るところから攻撃を加えてくる。慣れなければ与ダメージ・被ダメージの確認すらままならず、一箇所を注視していればあっという間にピンチなんてことは雑魚戦でもよく起きる。
にも関わらず戦闘時の自動カメラワークの挙動が不安定で、少しでもキャラが移動すると簡単にカメラがターゲットにしている敵から外れて別の敵に移ってしまい、手動で修正していればその間に猛攻を受ける羽目になる。
戦闘のスピード感を出すのはいいが、このカメラワークの悪さはかなりのストレス。モンハンのようにワンボタンでターゲットに注視し直せるが、それでもまたすぐ視界から外れて死角から狙い撃ちされHEATゲージの前にストレスがマックスに。
次回作では是非ここら辺のバランスを再調整して欲しい。
できればミッドガルを隅から隅まで探索させて欲しかった
今作は「ミッドガル脱出まで」が内容の全てで、その範囲内で徹底的な作り込みが行われている。しかしながらその脱出までのストーリー自体は原作準拠の一本道のため、探索できるミッドガルの範囲も原作準拠で狭い。
もちろん探索できる範囲でのクオリティには一切文句ない。スラム街も非常に雰囲気が出ているし、プレート街の近代都市感も非常に高い。ミッドガルの光と闇を見事に描いている。
……が、それでもやはり探索の自由度としてはかなり低く、基本的にはストーリーに沿った一本道。「なんでも屋クエスト」で多少いくつかのスラム街を行き来する自由度がある程度なのは少し寂しい感じがする。
これだけのクオリティでミッドガル全域を表現するのはそりゃ無茶な話というのは分かっちゃいるが、それでもやはりこのクオリティのミッドガルを1番街から8番街、果てはプレート街全域に至るまで徹底的にオープンワールドみたいに行き来して探索し尽くせる内容になっていたらと思うと……でもそれは制作スタッフに死ねと言ってるのと同じなのも分かっております(笑)
同じ理由で神羅本社ビルも、もっと内部探索させて欲しかった。宝条のテリトリーが追加されていたのには満足だったが、あれ完全にアンダーグラウンドだしwww
総評:買って決して損はないFFⅦ REMAKE。これはREMAKEでなくIFと言って良い
結論は既に最初に言った通り。
ヤバい何これ最高今買えすぐ買え絶対買え
FFⅦを初めてプレイする人なら、その重厚な世界観をハイクオリティに仕上げられたグラフィックと音楽で存分に楽しむことが出来るし、原作版FFⅦ経験者ならそのあまりの進化に驚くこと請け合い。
そして何よりFFⅦ派生作品も全て追ってきたコアユーザーならば、その衝撃の展開に驚愕の果てに絶句するはず。それだけのものが今作のラストシーンには存在する。
今作の最終章となるCHAPTER 18「運命の特異点」。そして最終章のステージとなる場所が「運命の分岐点」。この「運命」が何を指すかは、原作版FFⅦをプレイした人ならば察しが付くはず。
ここでは敢えて「運命とは何か」には触れないが、これは決して特定の事象のみを指すだけでなく、FFⅦという物語全てに関わるあらゆる「運命」に関わるものとして描かれている。
だからこそのあの最後のシーンであり、プレイ中にも幾度となく回想のように挟まれてきた、FFⅦの世界に生きる誰もが知るはずのないあの未来。
今作はそれらについて序盤から幾度となく何らかの形で触れて、そして最後の最後にあのシーンを見せることで、原作版FFⅦを下地としながら、しかしただ再編しただけではない「全く新しいFFⅦ」であることを示した。もう少し具体的に言うと、
ファンの皆様の願望が実現するかも
ということを作品内で衝撃的な形で回答として見せたわけで。
ただ、ラストの解釈についてはまだまだ色々と考察したい部分もあるし、FFシリーズ内でも屈指の人気作であるだけに、人によって賛否両論もかなり激しく分かれるところ。詰まるところまだ結論として出ていないわけだが、それでもこれだけは断言できる。
これは単なる「REMAKE」ではなく「IF」と言っても良い新しいFFⅦだと。
CEROレーティング:C(15歳以上対象)
原作版FFⅦとは似て非なる、遠くて近い、何かが若干異なる別の世界線の物語。
これが単なるファンサービス由来の産物か、それともその昔あった別の構想を形にしたものか、それはユーザー側には分からない。しかし、
もうめっちゃ面白いんでとにかくプレイしてみろ絶対しろ約束だぞ!
語彙が馬鹿になってるけどもうそれしか言えない(笑) しかしそれだけ面白く、楽しめるのは確か。
敢えて希望を言うなら、是非とも原作版FFⅦだけは一度プレイしておいて欲しい。もちろん知らなくても十二分に楽しめるのは間違いないが、FFⅦリメイクはどう考えても原作版を知っていることが前提の構成になっているから。
さらに言えば、派生作品類も是非体験してみて欲しい。とは言っても現在では既に入手できないものも多いため、ネット上を漁って大まかなストーリーだけでも頭に入れておくと面白さの次元が急上昇する。体感×100倍。
どうしても全派生作品を追い切れないようなら、クライシス・コアだけでも頭に入れておいて欲しい。クライシス・コアはFFⅦの前日譚として、物語の中核部分が本編を補完する形でかなり詳細に描かれている作品なので、これを頭に入れておけば今作のラストの意味が完璧に頭に入るようになる。
いいか。準備を万端にした上で是非ともFFⅦリメイクをレッツプレイ!約束だぞ!
感想とか批判はその後ゆっくり聞きます(笑)