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さらなる進化を遂げた骨伝導ヘッドホン「AfterShokz Aeropex」徹底レビュー

投稿日2020年2月15日

 昨年の春頃、後継機の発売による大幅値引きにつられて購入した骨伝導イヤホン「AfterShokz TREKZ AIR(アフターショックス トレックスエア)」。

 ……で、その後継機である「AfterShokz Aeropex(エアロペクス)」だが、この度AfterShokzの広報代理店のCyberMedia Japan様より実機サンプルを提供頂く機会に恵まれたため、がっつり使い倒しつつ、前機種の「TREKZ AIR」とも比較しつつ徹底レビューしていこうかと。

AfterShokz Aeropex 開封の儀

 それでは、まずは恒例の開封の儀から。

 パッケージ外観。AfterShokz(アフターショックス)は米国メーカーのため、パッケージも当然欧米人。TREKZ AIRの時もそうだったけど、欧米のイケメンや美人は何付けても似合うからズルいよねホント……

 パッケージ裏側。今回提供頂いたAeropexのカラーは「ルナグレー」。Aeropexのカラーは全4色で、ルナグレーの他には「コズミックブラック」「ブルーエクリプス」「ソーラーレッド」の3色がある。

 内箱はサイドから引っ張り出す方式。

 TREKZ AIRの時同様、箱は高級感溢れるマグネット開閉仕様。

「BE OPEN」とは「ここから開く」……という意味だけでなく、AfterShokz Aeropexのキャッチコピー。「開かれている」というこの言葉は、まさにオープン・イヤー・スタイルの骨伝導ヘッドホンのためにあるような言葉。

 でも箱を開閉するこの位置にこの言葉を持ってくるあたり、中々分かってるなAfterShokz(笑)

 開封。造りはTREKZ AIRよりも豪華になってる……

 左側がAeropex本体で、右側に説明書やケーブルなどの付属品が納められてる。TREKZ AIRではヘッドホン本体の下に付属品のスペースがあったが、Aeropexではケースを観音開き方式にして完全に分離。金掛けてるな……

Aeropexスペック&実機確認

 次はAeropex本体のカタログスペック及び実機確認。

 Aeropex本体。カラーはルナグレー。所有しているTREKZ AIRがスレートグレーという同じグレー系統の色ではあるが、比較しても結構明るめの色合い。

品番 AS800 電池 リチウムポリマーバッテリー
Bluetooth Version Ver.5.0 バッテリー駆動時間 最大8時間
周波数特性 20Hz~20KHz バッテリー待機時間 最大10日間
周波数帯域 2402MHz~2480MHz 充電電圧 5.25V
感度 105±3dB 充電時間 約2時間
マイク特性 -38dB~±3dB バッテリー容量 145mAh
インピーダンス 8.5hm±20% 防水規格 IP67
無線通信距離 約10m(障害物無し) サイズ 135mm×94mm×169mm
 対応プロファイル  A2DP, AVRCP, HSP, HFP 重量 26g
 対応コーデック  SBC 保証期間 2年間

 カタログスペックは上記の通り。前機TREKZ AIRと比較して、駆動時間は2時間増の8時間、重量は4g減の26gなど、TREKZ AIRを使用している身としては、TREKZ AIRで既に完成形と思っていたものをさらにここまで突き詰めているのには素直に驚愕。

 駆動時間が8時間になったことでロードバイクでロングライドする時も、よほど無茶な走行計画を立てない限り大体8時間もあれば帰宅しているので、丸一日使い倒せる計算に。
 日常使いとしては毎日片道約1時間、往復で1日約2時間の自転車通勤しているが、駆動時間が8時間あればうまく使えば一週間(月~金5日)は充電無しで乗り切れる計算になる。

 ただ実際には音量の加減や曲送りの回数、またはスマホと接続時に通話が入る回数などでバッテリー容量の減り方は大きく変わるので、中々計算通りに行かないのはTREKZ AIRでも実証済みだが。

 対応プロファイルや対応コーデックにも特筆すべき変化はなし。この点は若干残念を感じる点で、せめて対応コーデックは必要最低限のSBC(※)だけでなく、できればせめてCD音源レベル音質のAACやaptXぐらいまで対応して欲しかった。

※ SBCはワイヤレス製品の標準コーデックで、音質は標準で、遅延も感じやすい

 しかし骨伝導ヘッドホンの用途や特性を考えると、音質を突き詰めてもあまり意味が無いというか製品コンセプトからは外れるので、ある意味では対応コーデックがSBCのみなのは理に叶ってると言えなくもないか……

 前機のTREKZ AIRでも別段音質の悪さも遅延も気になったことがないので、ここは拘りさえしなければ特に気にならない部分かと。と言うかそんなに音質に拘るなら骨伝導じゃなく最初から有線の高級イヤホンにしてろって話だ(笑)

「AFTERSHOKZ」のロゴがある右ユニット部。

 この右ユニット部に電源/音量ボタン及び、充電コネクタ部が集中している。充電コネクタはTREKZ AIRではMicro-USBのTypeB端子だったが、Aeropexでは専用のマグネット式に変更されており、コネクタを保護するカバーも撤廃。いくら内部へ繋がっていないマグネット式とはいえ、剥き出しの端子はちょっと不安……一応対策はされてるようだが(後述)。

 ちなみにちゃんと技適マーク取得済み。

 Aeropexアクチュエーター部。TREKZ AIRが四角形の無骨で幅広な形状だったのに対し、Aeropexは卵っぽく上下に細長い楕円形状。
 左側に音楽の再生/停止、曲送り、通話など様々な操作を行うマルチファンクションボタンを備えるのはTREKZ AIR同様だが、アクチュエーター部が小型化しているのに合わせてマルチボタンも小型化している。

 実際に皮膚に触れるアクチュエーター部。TREKZ AIRでは音や振動の通りを良くするためか無数の小さな穴が開いていたが、Aeropexではそうした内部に通じる穴などは一切無く、つるっとした形状になっている。
 通話のためのマイク用の穴や、ノイズキャンセリングのために外部の音を取り込むための穴は2ヶ所開いているが、それ以外は本当に一切無し。これがIP67という完全防塵・約30分の水没に耐えうる防水性能を実現している理由だろう。

 TREKZ AIRの防水規格はIP55と、ちょっとした汗や突発的な小雨程度には耐える構造だったが、やはり自転車通勤をしていると急な大雨に見舞われることもたまにあり、そうした時は鞄の中にしまうようにしていた。
 だが約30分の水没に耐えうる構造をもつAeropexならば、そんな心配は一切無しに急な大雨の中意気揚々と音楽を聴きつつ帰宅することも夢ではない。まぁ実際には安全面との兼ね合いで外すことは多そうだが(笑)

Aeropex と TREKZ AIR、新旧機種実機比較

 せっかくAeropexとTREKZ AIRの新旧両機を持っているので、両機を並べて実機比較してみる。

 左がTREKZ AIR(スレートグレー)で、右がAeropex(ルナグレー)。並べてみるとやはり同じグレー系統でも全く違うカラーリング。

 外観上の最大の違いはやはりアクチュエーター部のサイズと形状。こうして比較してみるとAeropexが如何に小型化に成功しているのかが一目瞭然。
 ただ個人的には、マルチボタンまで小型化したことで若干押しにくく感じるようになってしまった……慣れの問題でもあると思うが、マルチボタンの押し易さに関しては今のところ使い慣れたTREKZ AIRの方が有利。

 右側のアクチュエーター部。Aeropexの方が明らかに内部に通じる穴が少なく、防塵・防水性能が高いのが分かる。とは言ってもTREKZ AIRの方もこれでトラブルが起きたことは一度もないが。

 TREKZ AIRの皮膚との接触部分。穴が開いているだけでなく凹凸のある形状のため、装着時に若干の側圧も感じていた。

 対してAeropexはこのつるっとした凹凸の無い形状のため、装着感や側圧が大きく改善されている。その分音楽が伝わりにくくなったのでは?という懸念もあったが、実際使用してみるとその懸念も杞憂に終わった。

 この形状からどうやってTREKZ AIRと遜色の無い音楽を伝導できるのか……

 もうひとつの気になった点、それが電源/音量ボタンの配置。AeropexとTREKZ AIRでは充電コネクタの配置が異なり、Aeropexではまず電源/音量ボタンがあり、その後ろに充電コネクタ、TREKZ AIRではまず充電コネクタがあり、その後ろに電源/音量ボタンという配置になっている。
 これもまた慣れの問題だと思うが、このわずかな配置のズレのため、Aeropexではよく音量ボタンを押し間違える……初めて使用した機種がAeropexなら問題なかったのだろうが、TREKZ AIRに慣れ親しんだ身としては慣れるまでにもう少し時間が掛かりそう……

 最後に重量比較。TREKZ AIRは実測重量30gと、カタログスペック重量とドンピシャ。

 Aeropexの実測重量もカタログスペック重量とドンピシャの26g。

 そうでなくても軽かったTREKZ AIRがAeropexになってさらに4g軽量化とか、一体この先どこまで軽くしていくつもりなのか……あまり軽過ぎると装着感ゼロになってなくしそうで怖いんだが(笑)

Aeropex 付属品確認

 お次はAeropexの付属品を確認。

 付属品は説明書類に保証書、シリコン製の収納ケース、マグネット充電ケーブルが2本と、

 写真取り忘れて別途撮影した上記のイヤープラグ。要は耳栓。でもこの耳栓って見た目といい触り心地といい、その昔登山用に購入したMOLDEXの耳栓にそっくりなんだけど……

 ちなみにイヤープラグは、室内などでリラックスして音楽を聴く際に用いるとのこと。耳に嵌めるとよりクリアな音質になるとのことで、実際に使用してみる(あるいは指で耳の穴を塞ぐ)と、確かに音の響きが良くなる。

 でもまぁ室内にはデカいスピーカーあるし、あんまり使わないかな……

 シリコン製収納ケース。付属品は全部この中に納められていた。

 TREKZ AIR付属のシリコンケースがチャック式なのに対し、Aeropexのシリコンケースはマグネット式。こっちの方が開閉の手間は少なそうだが、鞄の中などで不意に開いてしまう懸念も若干あるかも。

 あと、TREKZ AIRのシリコンケースがそうだったように、シリコン製はいずれこのように埃などが付着しまくって汚れていく運命。まぁ仕方が無いか……

 説明書。やたら分厚いが各国の言語対応のため。日本語部分はわずか数ページ。

 操作方法は至ってシンプルで、Aeropex本体を起動したりBluetoothペアリングした時などの音声案内も全て日本語。TREKZ AIR起動時は「TREKZ AIRにようこそ」と機種名だったのが、Aeropexでは「AfterShokzにようこそ」とメーカー名になっていた。

 マルチボタンの操作方法に関しては、基本的に音楽を聴くしかしないのなら、1回押しが「再生/一時停止」、2回押しが「次の曲にスキップ」3回押しが「前の曲にスキップ」の3種類さえ覚えておけばOK。スマホでの通話受信をする場合、操作はもう少し複雑になるが、基本的に直感でどうとでもなる程度には簡単。

 それと3回押しの「前の曲にスキップ」だが、タイミングの問題か、何度やっても「前の曲にスキップ」ではなく、「現在聴いている曲の先頭に戻る」にしかならない……まぁいいけど。

 ペアリング方法が記載されたカード。方法自体はTREKZ AIRと同様で、2台の機器に同時接続するマルチポイント接続にも対応。ただマルチポイント接続は接続方法が結構煩雑なので、あまり使う機会はなさそうな感じ。

 懸念していたマグネット式充電コネクタ部分には、漏電防止アラート機能が搭載されている模様。これはコネクタ部分に水分などが付着している場合、ビープ音とLEDの点滅で知らせてくれる機能とのこと。一応対策はされていたのね……

 ……で、そんなマグネット式充電コネクタに使用するのはやはり専用のマグネット式充電ケーブルだが、万が一断線などした場合の緊急時の入手性の困難を想定してか、何と最初から充電ケーブルが2本付属していた。

 正直これにはちょっとびっくり。米国メーカーとは思えないサービス精神だな(笑)

 充電はこんな感じ。コネクタの近くまで持って行くと、思いの外強い磁力でカチッと引き寄せられる。

 確かにこうした専用ケーブルは万が一の時すぐに入手できず途方に暮れてしまいがちなので、最初から予備が用意されているのは非常にありがたい。が、ならばなぜ汎用コネクタから専用コネクタに変更したのか……まぁ色々事情があるんだろうけど。

Aeropex 各シチュエーションでの試聴レビュー

 それではここからはいよいよAeropexの実機試聴レビューを、各シチュエーションごとに紹介していこうかと。

Sony WALKMAN NW-A26HNとペアリングして、街歩きや電車内などで試聴

 まずはいつも使用している携帯オーディオプレーヤー、ソニーのNW-A26HNとペアリングしての試聴。これまではTREKZ AIRと接続して現役で使用している機種となるので、試聴比較にはうってつけ。

 NW-A26HNは2015年以前の機種で、BluetoothもVer3.0までしか対応していないが、Ver5.0のAeropexでも問題なくペアリング可能……が、当然ながらVer4.0以降の省電力機能などは一切機能せず。
 ついでに言うとNW-A26HNが持つハイレゾ再生能力、対応コーデックaptXはAeropexが対応していないため活かせず……ううむ、実用上は特に問題ないが、何かモヤモヤする……

 まぁ再生自体には問題なく、曲送りなどの操作時の遅延なども特に感じられず。また音質面でも「ながら聴き」が前提の骨伝導ヘッドホンの中では高音質なだけはあり、わざわざ有線イヤホンなどと聴き比べたりしなければ、特に気になるような音質ではなく高音も低音もそれなりに綺麗に聴こえる。

 基本的に外出先で音楽を聴く際は、このNW-A26HN+有線イヤホンや骨伝導ヘッドホンで聞いており、多分自分の日常の中で最も試聴時間が長い組み合わせ。
 Aeropexとの組み合わせでも動作及び聞こえ方は良好で、特に街中を歩きながらの使用は自動車や自転車、歩行者など外部の雑音もしっかりと耳で聞き取りながら音楽を聴けるので、安全面から考えても非常に秀逸。

 しかしAeropexはTREKZ AIRよりも約50%の音漏れ低減を実現しているとあるものの、やはりその形状から周囲への音漏れは少なからずあるので、電車内などでの使用はそれなりに気を遣う。
 音漏れが気にならないレベルまで音量を下げるとさすがにまともには聞こえず、しかし普通に聞ける音量では音漏れが気になるので、町歩きなどではまだしも、公共交通機関内での使用は状況を判断した上での使用を推奨。

Sony XperiaXZ3とペアリング、音楽と通話を試す

 お次はスマートフォンと接続して、音楽だけでなく通話機能も試してみる。

 ……が、ちょっとトラブル発生。何度やってもペアリングに失敗する……というか、そもそもAeropexもXperiaXZ3もそれぞれを認識しない。
 調べたところ、どうやらこれはAeropexではなくXperia側の問題と発覚。何度か再起動したりして試したところ、ようやくペアリングが完了した。これだけで30分弱かかってしまった……

 XperiaXZ3の音楽再生機能は同じソニーということで、音質的にはNW-A26HNと似通っている。試聴曲はAIRより「鳥の詩」と「Farewell Song」。MusicBeeとかの試聴回数信じるなら合計で軽く1万回以上は聴きまくっている曲なので、まさに最高の比較曲。
 ……でもまぁ再生機種を変えても、Aeropexで聴く限り特に音質面では変化なし。同様にAeropexからの操作感にも大きな違いはなく、スマホでも普通の音楽プレーヤー同様に操作できる。

 通話に関してはAeropexで相手の話を聞く分は良く聞こえるが、逆にこちらの音声はシチュエーションによっては相手側には若干聞き取りにくいことも。
 これはTREKZ AIRでもそうだったがやはりマイク部が口と離れていることもあり、クリアな音声を相手側に伝えるのにはまだ若干の課題や改良の必要があると思われる。

 室内でも通話などなら特に問題ないが、街中の雑踏の中では一気に聞き取りにくくなり、電車内や自転車に乗りながらの通話だと、そのときの環境にもよるだろうが雑音が多くてこちらが聞こえても相手に声がうまく届かないことが十分考えられるので、通話に関してはあんまり過信し過ぎない方がいいかもしれない。使えないわけではないんだけどね……

筋トレしながらの試聴は、まさに最高にして正しい用途

 お次は日課の筋トレしながらのAeropex試聴。結論から言うともう最高の使い心地。

 まさに「ながら聴き」の骨伝導ヘッドホンの真骨頂、筋トレと骨伝導ヘッドホンは抜群の親和性。特にAeropexは防塵・防水性能が極めて高いので、例えば真夏の筋トレで滝のように汗が流れても気にする必要がない。
 筋トレは基本室内なので外部からの雑音もなく、また種目にもよるものの筋トレ自体で大きな音が立つこともそうそうないため、聴き心地も良い。まさに筋トレのお供になるために存在するようなもの。

 ただAeropexはその形状からベンチプレスなど頭をベンチや床に付ける種目の場合、後頭部のフレーム部分が邪魔になってしまうため、さすがにどんなシチュエーションでもオールOKではないのが残念なところ。
 しかしながら大半の筋トレ種目では問題なく使用することができ、汗の心配も不要で、多少激しく動いたところでしっかりと頭部に装着されている固定力もある。

 また筋トレを専用の別室などで行う場合も、音源を持ち込まずとも別の部屋からワイヤレス送信で音楽を受信できるので、場所も選ばず気軽に使用できる。

 筋トレには必需品としてグリップやベルト、リストラップ、ダンベルやフラットベンチなど幾つかの「神器」がよく取り上げられるが、正直モチベーションアップ用の必需品としてAeropexのような防水性能の高い骨伝導ヘッドホンを加えてもいいんじゃないかと真剣に考えるレベルだった。室内なら交通事故とか起こす心配もないしね。

 唯一の難点は水没にも耐える防水性能とはいえ、さすがに汗だくのまま置いておくのは衛生上よろしくないので、筋トレで使用したら都度しっかりと洗ったり拭いてあげる必要があることぐらいか……

状況により注意は必要だが、ロングライドや自転車通勤のお供としても非常に優秀

 お次は趣味のロードバイクでのロングライド及び、ほぼ週5日行っている自転車通勤での使用。そもそも前機のTREKZ AIRは自転車通勤に対応するために購入したから、私個人としてはこれこそが本来の用途と言えるかも。

 ご存じの通り自転車に乗りながらイヤホンなどで耳を塞ぐ行為は法律違反となるが、耳を塞がない骨伝導ヘッドホンは一応まだグレーゾーン。ただ都道府県によってはアウトな場合もあり、事前に確認が必要な点は要注意。

 それを踏まえた上で自転車上で使用してみると、基本的には音楽も外部の雑音もどちらもはっきりとよく聞こえる。無風あるいは微風時に時速20km~30km範囲内での走行なら風切り音が気になることも少ないし、まさに骨伝導ヘッドホンとしての本領を遺憾なく発揮している。
 ただロードバイクで時速30kmを越える巡航速度域で走行したり、強い向かい風が吹く環境下では、さすがに風切り音などの雑音が激しく音楽の聴き取りが厳しくなってくる。それを補おうと音量を上げると今度が外部の音が聞き取りづらくなり、せっかくの骨伝導ヘッドホンの意味を失ってしまうことに。

 いくら骨伝導ヘッドホンが外部の音との聞き取りを両立できるとは言え、音声を判別するために行き着く最終的な聴覚神経系が一緒の場所である以上やはり限度はあるので、安全面を考慮するならやはり自転車で走行しながらの音楽試聴は骨伝導ヘッドホンと言えども気を配らなければいけない部分は多いと感じる。

 ただそうした注意さえ欠かさなければ、現状で自転車に乗りながら音楽を聴ける数少ない手段のひとつでもあり、TREKZ AIRでも気にならなかった音質がAeropexではさらに向上しているので、自転車通勤時は憂鬱な気分をすっ飛ばす助けにもなってくれる。
 ロングライドの時はスマホとペアリングしておけば、単に音楽を聴いて楽しむだけでなく、多少品質に難があるものの自転車に乗りながらスマホを手に取ることなく通話もできるなどメリットが多い。

 既に紹介したとおりAeropexは駆動時間が8時間と長時間の連続駆動が可能で、また細身で軽量のためロード用ヘルメットと干渉することなく装着でき、汗や埃による汚れ、振動による頭部からのズレなどを気にする必要も無く走行中の負担にならない。

 自転車に乗りながらの使用は事故に繋がる可能性がわずかでもあるので「万人に絶対お薦め」とは言えないが、そこら辺を弁えることができるのなら快適な自転車ライフの一助になってくれるのは間違いないかと。

Aeropexで音楽を聴きながらのシャワーは想像以上に格別

 前機TREKZ AIRと比較した場合のAeropexの最大のウリ、それはIP67という30分の水没にも耐えるという強力な防塵防水性能。それは外出時の突然の雨、あるいは運動時の大量の汗などに対応するだけでなく、「水辺での使用」という用途にも十分利用可能ということ。つまり、

 Aeropexなら音楽聴きながらのシャワータイムとか、いとも簡単に叶ってしまうわけですよ!

 水没にも耐えるのだから、ある程度の強い流水にだって十分に耐える。シャワーはもちろん、付着した汚れや汗を水道水でドシャーッと洗い流したりなんかしても全然無問題。

 TREKZ AIRの場合、毎日自転車通勤で使用している関係上汗の汚れが半端ないので当然清掃も毎日行っているが、方法は基本的には除菌ペーパー(ノンアルコール)での拭き掃除。
 一応TREKZ AIRもIP55とそれなりの防水規格なので丸洗いできないことはないが、やはりアクチュエーター部に穴が多く開いているなどの構造上どうしてもためらってしまっていたが、Aeropexならそんなの気にせずガシガシいける。

 まぁだからと言って湯船にどっぷりつけるっていうのは、性能上問題なかったとしてもやはり心理的にどうしても抵抗がある部分があるし、防水性能が高い=熱に強いわけじゃないので、さすがのAeropexでもシャワー程度に留めておいた方がいいかもしれない。

 一応Aeropexを付けたまま湯船にもつかってみて問題ないのは実践済みではあるが、さすがに水没×熱のダブルコンボはメーカーも保証範囲外だと思うので……

 ちなみに音源であるNW-A26HNは脱衣所に。距離的にはせいぜい2~3mなので、扉を閉めてもきちんと無線は維持できていた。

 また、熱い風呂が駄目なら水風呂あるいはプールなどで泳ぎながらの使用は可能か?という点だが、これは防水性能上は問題なくても、水中では無線が上手く受信できず途切れてしまうという別の問題でアウト。
 水中での使用に対するAfterShokzの回答として、Aeropexとは別に「Xtrainerz(エックストレーナース)」という機種を用意している。

 Xtrainerzは「ワイヤレス骨伝導ヘッドホン」ではなく「mp3オーディオプレーヤー」であり、本体内蔵の4GBストレージに直接音楽を保存し、骨伝導で聴くというもの。ワイヤレスによる受信ではなく本体自体がオーディオプレーヤーならば、水中で無線が届かないという問題は完全にクリアされるというわけである。

AfterShokz(アフターショックス)
ストレージ容量:4GB(最大1,200曲対応)IP68防水設計
連続再生時間:8時間 重量:30g
保証期間:2年間長期保証(※要代理店登録)
詳細情報:【Amazon】【AfterShokz

 Xtrainerzの特筆すべき点はIP68という超高性能な防水規格で、これはAeropexのIP67が「30分の水没に耐える」のに対し、「水深2mまでの海中もしくは水中において、最大2時間耐える」ことができるレベルのもの。

 公式での使用イメージがスイマーであることからも明白な通り、水泳用途ならXtrainerzということ。Aeropexはあくまでも陸地での使用に最適な機種なので、用途は誤らないように……

総評:長く快適に使うならAfterShokz Aeropexは最良の選択肢のひとつ

 改めてAfterShokz Aeropexの特徴をまとめてみると、

  • 前機TREKZ AIRとの比較で、30%の小型化と13%の軽量化を果たした
  • 通話用マイクを装備しているため、スマホとリンクしてフリーハンズ通話が可能
  • 30分の水没に耐えるIP67という強力な防塵・防水性能
  • 8時間という長い駆動時間
  • PREMIMPITCH2.0+により、低音域の向上と振動の抑制を達成
  • 前機TREKZ AIRとの比較で、音漏れを50%減少することに成功
  • 2年間という長期保証が標準付属

 上記のように価格に見合うだけの性能をその小さな筐体内にキッチリと納めており、アフターサービスも上々。

 しかし、やはり骨伝導ヘッドホンはその特性上クセというか用途を選ぶので、携帯音楽プレーヤーで音楽を聴きたい人全てにお薦めできるかと言えば、残念ながら主に用途によってそれなりに人を選んでしまう。

AfterShokz Aeropexをお薦めできる人

  • 運動や家事をしながらなど、「ながら聴き」用のイヤホン/ヘッドホンが欲しい人
  • 自転車通勤のお供を求めている人
  • アウトドア活動に手軽かつ安全に音楽を持ち込みたい人
  • 新テクノロジーに興味がある人

 Aeropexをはじめとする骨伝導ヘッドホンの真価は、何と言っても「ながら聴き」用途。環境音をしっかりと両耳で捉えつつ音楽もクリアに聴けるというのは、運動、家事といった様々なシチュエーションで快適性と安全性を両立させることが可能。

 また新しい技術などに興味がある人にも骨伝導ヘッドホンはお薦めできる。特にゲームが好きな人なら骨伝導という技術を初めて耳にしたのは「メタ○ギアソ○ッド」だったという人も多いはず(笑)
 実際に骨伝導システムは軍事用途だけでなく、工事現場や採掘現場などでも使用されており、プロ仕様になると「聞く」だけでなく、「話す」方も声帯の振動をキャッチすることで口を塞いだままの会話が可能なシステムもある模様。

 さすがにそこまで高性能なのは民間の個人用途では入手しづらいが、Aeropexなどスマホとリンクしての通話機能を持つ骨伝導ヘッドホンなら、それに近い雰囲気を思う存分楽しむことができる。

AfterShokz Aeropexをお薦めできない人

  • 何時如何なる環境においても高音質を追求する人
  • じっくりゆっくりと音楽を楽しみたい人
  • そもそも骨伝導という方式が合わない/違和感を感じる人

 Aeropexは骨伝導ヘッドホンの中ではかなり高音質な方ではあるが、さすがに高音質を追求して造り込まれハイレゾ音源などにも対応する有線式イヤホンやヘッドホンと比較すれば、さすがに音質面では一歩どころか比較にならないほど劣ってしまう。

 これは骨伝導ヘッドホンが「ながら聴き」をメイン用途とし、音質は二の次としていることからやむを得ない面がある。そのため雑音の存在しない静かな環境でじっくりと音楽を楽しみたい、徹底的に高音質を突き詰めたいという人には残念ながら致命的に向いていない。

 また、これは私の母親がそうだったが、体質というか個人差というか、そもそも骨伝導の振動が気になって合わない、違和感が酷いという人がたまにいる。こうした人は残念ながら骨伝導ヘッドホンのシステム自体が合わないので、残念ながら使用を控える以外に対策がない。

AfterShokz Aeropex最大のメリットとデメリット

 これまでにいくつか挙げてきたAeropexのメリットとデメリットだが、個人的に使い続けた中で感じた最大のメリットと最大のデメリットを敢えてそれぞれひとつずつ挙げてみると、

最大のメリット:IP67の強力な防塵・防水性能
最大のデメリット:充電に専用のマグネット式ケーブルが必要

 このふたつが個人的に感じたAeropex最大のチェックポイントとなる。

 Aeropexは駆動時間8時間や前機比較で音漏れ50%低減など多くのメリットがあるが、個人的に一番と感じたのはやはりIP67の防塵・防水性能。
 30分の水没にすら耐える防水性能なら、筋トレや自転車通勤、休日のロングライドなど、私が必要としているほぼ全ての用途において何ら不安無く使い倒せることを保証してくれているというのが最大の理由。

 対して最大のデメリットは、やはり充電に専用ケーブルが必要な点。予備ケーブルを1本付けてくれているのは非常に嬉しいサービスで高評価だが、それでもやはり万が一の際の不安は拭えない。
 従来のMicro-USB TypeBコネクタならば家電量販店はもちろん下手をすれば100円ショップでも充電ケーブルが手に入るので、万が一の破損や紛失時の心配が一切無かった。

 充電効率やケーブルの抜き差しによるコネクタの劣化破損まで考えた場合、専用のマグネット方式の方がメリットがあるかもしれないが……

良いものを長く使い続けたいならAfterShokz Aeropexはベストバイ

 AfterShokz AeropexはAmazonなどで横行しているメーカー名も定かではない怪しい骨伝導ヘッドホンとは違い、骨伝導ヘッドホンでは世界的に有名なトップメーカーと素性も極めて明瞭で実績も多数あり、そこが2年という長期保証もデフォルトで掛けている。
 確かにAfterShokzの骨伝導ヘッドホンはどれもが2万円前後という結構なお値段がする高級品だが、それに見合った品質だけでなくサポートや保証も付随することを考えれば十分に妥当な金額だと判断できる。

 昨年実費でTREKZ AIRを購入したのも、AfterShokzブランドの実績と安心感に惹かれてのことだった。そうした意味でも骨骨伝導ヘッドホン=AfterShokzはまさに鉄板と言える。

AfterShokz(アフターショックス)
Bluetooth5.0 IP67防水設計
連続再生時間:8時間 重量:26g
保証期間:2年間長期保証(※要代理店登録)
詳細情報:【Amazon】【AfterShokz

 もちろん骨伝導ヘッドホンはAfterShokz以外にも選択肢は多数あるが、骨伝導方式ながらそれなりに突き詰めた音質、質感と軽量性、操作性、駆動時間、防塵防水性など、どこを見ても隙の無いAfterShokz Aeropexは、2020年2月現時点での骨伝導ヘッドホンのベストな選択肢のひとつとして考えるに十分な価値がある。

 ちなみに今回紹介したAeropexをはじめとするAfterShokzの骨伝導ヘッドホンは、AfterShokzの公式ショップの他に、Amazon楽天といったメジャーどころのWeb通販サイト、そしてヨドバシカメラやヤマダ電機などの実店舗でも購入可能。家電量販店でも購入できるあたり、骨伝導ヘッドホンがひと昔前に比べて随分とメジャーになって来ている証拠かと……

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