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COMPLY Tx-200 を約 3 ヶ月使用してみた

投稿日2016年5月1日

 イヤホン「MDR-EX650」を購入した際に一緒に購入した、高級&高品質で有名なコンプライの低反発イヤホンチップ Tx-200
 価格は 3 ピースセットで約 3,000 円、しかも素材が低反発ポリウレタンのためひとつあたりに約 3 ヶ月という使用寿命があるという、何ともお財布にも環境にも優しくない色々素敵なイヤホンチップだが、ワンランク上に位置するイヤホンチップとして定番中の定番というのは疑いないのも確か。

 ……というわけで取りあえずひとつあたりの使用寿命である約 3 ヶ月の間しっかりと使い込んでみたのでその使用レビューと、新しいチップに交換する際に起きたトラブルなどを紹介してみようかと。

Tx-200 使用レビュー

 ちなみに今回使用した Tx-200 はコンプライのイヤーチップの中でも耳垢をガードするフィルターが備わったタイプで、このフィルターが若干音質や音量の妨げになったりするという評価もある、音質面での影響で若干賛否両論があるタイプ。

 個人的な使用範囲の中ではそこまで明確な音質の劣化などは感じられなかったが、取りあえず分かる範囲でそれらについても挙げていこうかと。

低反発ゆえの耳穴へのフィット感は抜群だが、寿命は公称通り 3ヶ月ほぼぴったり

 使用イヤホンは前述の通りソニーの MDR-EX650。真鍮製で金管楽器のような高音の出力に評価の高いコスパの良いイヤホンだが、嘘偽りなく真鍮製のため知らぬ間に表面を覆うように発生する青錆が唯一の難点。

 ちなみにコンプライの対応メーカー及びイヤホン一覧には MDR-EX650 は記載がないが、同じ純正チップ使用している他の Sony イヤホンの記載はあるので、当然問題なく装着可能。

 装着しようとすると結構堅いため低反発チップ部分を強く捻りがちだが、あんまり手荒に扱うと破損する可能性があるため要注意。

 使用期間は昨年 12 月中頃から今年 3 月中頃までの約 3 ヶ月。最初はもっちりとした確かな感触のあった低反発は次第に弱まっていき、大体 2 ヶ月を越えた辺りで低反発性能はほぼゼロとなり単なるスポンジチップへと変化、そして使用 3 ヶ月に至るぐらいには、上記のようにチップ表面に亀裂などが入るようになっていた。

 交換のためイヤホンから取り外してみると、取り外しの圧力にも耐えきれなくなっているため上記のようにボロボロに。

 公式に「寿命は 3 ヶ月」と謳われている通り、ほぼ3ヶ月ぴったりでの寿命となった。ここらへんもう少しアバウトに 4 ヶ月でも 5 ヶ月でも持ってくれて良かったのに(笑)

新しいイヤホンチップに交換してみたが、今度は速攻で亀裂が……

 取りあえずイヤホンチップは新しいものに交換して、再度使用を開始してみたが……

 今度はあろうことか、約半月の使用でチップにぱっくりと大きな亀裂が!

 当然このままだとキチンと耳にフィットしないため、泣く泣くチップを 3 ピースセットの最後の 1 セットと交換するハメに……

 最初に使用したチップは公称通り 3 ヶ月は保ったので、新しく使用したチップがわずか半年でダメになったのは結構ショックだった……
 コンプライのチップは品質のバラつき激しいのかとも最初考えたが、よく思い返してみると、確か交換後に一度派手に携帯プレーヤーを道路に落としてしまったことがあったので、もしかしてその時に石か何かでチップを傷つけてしまっていた可能性もある。

 ただ原因がどうであれ使用不可能になったのには変わりないし、コンプライのチップは素材の性質上扱いが結構デリケートなのもよく分かった。

 人気はあれど非常に高価なコンプライ、今後も使用し続けるかどうかはまだ分からないが、取りあえず最後の 1 ピースは寿命を迎えるまで大事に使っていこうかと……

COMPLY Tx-200 による音質面への影響

 最後に耳垢ガード用フィルタ付きの Tx シリーズがもたらすという音質面への影響について少しレビューしてみようかと。

 一応公式では「音質に影響はない」とあり、実際に使用してみても音質面で明確に「何か変わった」というのは特に感じられなかった。
 むしろ耳穴にフィットすることによる遮音性がもたらす低音の鮮明化などの音質向上効果の方が良く感じられ、音質面でマイナスになるようなことはなかった。

 もっともこれは個人差にもあるだろうし、使用するイヤホン自体の性能による部分も大きいので何とも評価は難しいが、少なくとも個人的には Tx シリーズの耳垢ガードフィルタがもたらす恩恵の方が大きかったので、Tx シリーズの使用に何の不満もなかった。

 ネット上のレビューでは「以前のものに比べて最近のコンプライの音質は劣化している」というものもあったが、以前のものを知らなければ気にもならないし(笑)

 コンプライのチップで耳垢ガード付きには音楽リスニング用としてアピールされている球形フォームチップ採用の Tsx シリーズもあるので、これから先音質面で気になるようならそっちも使ってみたいと思う。

 ……なぜか Txs シリーズの方が Tx シリーズよりも安価だし(笑)

コスパは正直最悪だが、使い心地は中毒モノなコンプライとの今後の付き合いは……

 どう考えてもたかがイヤホンチップ、しかも 3 ヶ月毎の使い捨て確定なモノとしては高価すぎてコストパフォーマンス最悪レベルではあるが、それでもその使用感については正直納得せざるを得ないコンプライのイヤホンチップ。

 今後も使用し続けていくかどうかははっきり言って一切予定は未定だが、ただ「定番中の定番」と評価されるだけはあるので、使用経験がないのなら一度は使ってみる価値は十分あると思う。

 注意したいのは、音楽を聴く分には非常に快適なその遮音性能は、外を歩く時などは周囲の物音がかなり聞こえにくくなってしまうということ。
 また電車内では停車駅の案内や事故による停止時のアナウンスなども聞き取りにくくなってしまうため、コンプライのチップを使用する場合は、使用環境と、財布の中身と、自分の注意力との要相談が必須になる。

 ……改めて考えると、何ともユーザーに求めるハードルが高いなコレ(笑)

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