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FFピクセルリマスター版Ⅰ~Ⅲプレイ所感。かつての名作を、かつての感動そのままに

投稿日2021年9月6日
FFピクセルリマスター版Ⅰ~Ⅲプレイ所感

 7月末に発売となった「ファイナルファンタジー ピクセルリマスター版」。まずは先行でⅠ~Ⅲが発売され、Ⅳ~Ⅵは後日発売となっているが、小学生の頃からのFFファンとしては 当然の如くSteamでⅠ~Ⅵバンドルセット買い。

 最近色々あって日常が慌ただしかったため、ゆっくりと8月いっぱいかけてⅠ~Ⅲまでをクリアしたため、その感想でも書き連ねておこうかと。

 ちなみにFFピクセルリマスター版はSteamとスマホ配信のみという、結構思い切ったというか割り切った販売形態。FFファンは星の数ほど居るし、しかもⅠ~Ⅵのリマスターなんて明らかなオッサンホイホイ、PSやSwitchでバラまいても結構な儲け出ると思うんだが……そこら辺はメーカーとして色々と考えた結果なのかもしれない。

ピクセルリマスター版は一切の追加要素無し、あくまでも「原作準拠」。しかし数々の微調整はしっかりとされている

 これまでにも数々のリメイクがされてきたFFシリーズだが、これまでのリメイク版と今回のピクセルリマスター版の最大の違い、それはピクセルリマスター版は「追加要素一切無しの原作の2Dリメイク」ということ。早い話が、これまでのリメイク版で追加されてきた数々の隠しアイテムや裏ダンジョンなどの 追加要素の一切が省かれている。

 追加要素はいわばリメイクの花、客寄せの目玉のようなもの。グラフィックなどの向上だけでは足りなかった訴求力を底上げする重要な要素だが、ピクセルリマスター版ではそれらの一切を排除し、純粋に「2Dグラフィックの向上(2Dリマスター)」「音楽のフルアレンジ化」の2点のみで勝負をかけてきた。

 とは言え全くテコ入れが無かったかといえばそうでもなく、全体的なバランスの調整、操作性の見直し及び快適にプレイするための各種機能追加など、シナリオ面ではなく遊びやすさに対するリメイクはしっかりと叩き込んできている。

FFピクセルリマスター版Ⅰ~Ⅲプレイ所感

 その最たるもののひとつが、このオート戦闘モード。オートモードを選択すれば直前に選択したコマンドで自動的に戦闘を継続するだけでなく、戦闘経過時間も高速化するという、レベル上げや「Ⅲ」でのジョブ熟練度上げに非常に便利そうな機能。実際、めちゃくちゃ役に立った。

 もうひとつはどこでもセーブが可能な「ちゅうだん」コマンドと、オートセーブ機能。このふたつのおかげで攻略難易度が原作時に比べてかなり緩和されている。正直に言えば、プレイヤー甘やかし過ぎ感あるぐらい超便利。

 ノーセーブでクリスタルタワーから闇の世界まで突貫させられてこの世の地獄を見た小学生の頃が懐かしい……

 他にもモンスター図鑑やサウンドギャラリー、イラストギャラリーなどのおまけ要素に加えて、全体マップ及びダンジョンマップ、宝箱の回収数の表示など、原作発売当時は難易度鬼畜だったかつての名作達が大分遊びやすくなっている。

 ちなみにこれらの便利機能は、Ⅰ~Ⅲまで操作方法も含めて全て共通して使用できる(恐らくこれから発売予定のⅣ~Ⅵでも同様と思われる)。というのもこのピクセルリマスター版はこれまでに乱立した数々のリメイク版を統一・規格化することを目的として開発されているらしく、そのためのメニュー画面などのシステム面やユーザーインターフェースがほぼ同一のものとなっている(Ⅲのジョブなど、独自の要素部分は除く)。

 ただ、こうした規格の統一化は遊びやすさを提供する反面、どうしても「使い回し」が目立つ部分も多くなってくるのも事実であり、それについての不満がないわけでもない。そこら辺はまた後述……

超絶美麗!とまでは行かない2Dリマスターは古き良き時代を思わせるが、好みは分かれるところ

 ピクセルリマスターは、その名の通り原作版のドット絵を元にゼロから打ち直したリマスター版。そのために近年のスマホ版のリメイク版と比較した場合、グラフィックの美麗さという面においてはどうしても一歩譲る面がある。
 そのために原作版を知らない世代にとっては追加要素が排除されていることもあり、グラフィック面においてもボリューム面においてもどうしても他リメイク版より一歩譲ってしまう部分が多く今回のピクセルリマスター版は、どうしても魅力的には映りづらい部分がある。

FFピクセルリマスター版Ⅰ~Ⅲプレイ所感

 しかしながら原作版を知る年齢層、それも原作至上主義の方々にとっては、まさに心の琴線狙い撃ち。「そう、これだよ、これ!」「ここ、子どもの頃ダメだったんだよなぁ~」などと、昔語り待った無し。

 物足りず興味が沸かない層と、非常に魅力に感じる層がはっきり分かれる、それが今回のピクセルリマスター版だと感じた。実際私が原作版をプレイしたことがあったのは「Ⅲ」だけであり、「Ⅰ」と「Ⅱ」は後の移植作やリメイクなどで大学時代以降にしかプレイしていない。
 そのため「Ⅰ」と「Ⅱ」はそれほどでもなかったが、「Ⅲ」のピクセルリマスターは 最初から最後まで果てしなく面白い。レアアイテムのドロップ率の調整なども入ったおかけで、小学生当時断念せざるを得なかったオニオン装備コンプなども成し遂げられ、

 もはや「Ⅲ」だけでピクセルリマスター版の評価ストップ高状態。

……かいつまんで言うと、原作版を知るオッサン世代にはたまらないが、原作を知らない若い世代には刺さりにくい。そんなピーキーな作品に仕上がっている。これも発売プラットフォームが制限されている一因だとしたら、制作陣の確信犯とも言える。

音楽のフルアレンジは賛否両論が激突。聖剣3リメイクのように選択式ならば完璧だったかも?

 ピクセルリマスター版の音楽は、基本的に全曲がアレンジ版。これについてはかなり賛否両論が分かれているようで、確かに一部の楽曲についてはかなり良質なアレンジに聞こえるが、同時に一部では「なぜアレンジした……」という部分が、「Ⅰ」~「Ⅲ」までどの作品にもある。

FFピクセルリマスター版Ⅰ~Ⅲプレイ所感

 個人的にはアレンジ版は正直そこまで悪くは内容に思えたし、エウレカやクリスタルタワーの荘厳に仕上げられたアレンジもかなり好みだった……が、「Ⅲ」に関しては原作版プレイ経験済みということもあり、どうしても原作版との対比でオリジナル音源の方が好ましく聞こえる場面もあったりした。

 ここら辺秀逸だったのは、やはり「聖剣伝説3リメイク」だった。コンフィグで音源を「リメイク」と「オリジナル」の好きな方に、好きなタイミングで切り替えることが可能なんてどう考えても神過ぎ。

 音源に関しては、是非とも聖剣3リメイク方式を採用して欲しかった……出来なかったとは言わさんぞ……

魔法のエフェクト使い回し&原作版からの改変はちょっと看過できないポイント

 個人的には高評価のピクセルリマスターだが、その中で看過できないマイナスポイントがこれ。

 魔法エフェクトの使い回しがちょっと酷い。

 ピクセルリマスターのコンセプトである「かつての名作を同じ規格で」という点から見ればある意味仕方が無いのかもしれないが、「Ⅰ」~「Ⅲ」のどの作品でも似たり寄ったりのエフェクトばかりだと、ちょっと気分が下がりまくる…

FFピクセルリマスター版Ⅰ~Ⅲプレイ所感

 例として、FF2の「ファイア10(ファイガに相当)」と、

FFピクセルリマスター版Ⅰ~Ⅲプレイ所感

 FF3の「ファイガ」。見事にエフェクトが同一。

 しかしながら「Ⅰ」「Ⅱ」の原作版は未プレイなため、「Ⅰ」~「Ⅲ」のピクセルリマスターの範囲でならまだ我慢できる。しかしながら、私が生まれて初めてプレイしたFFである「Ⅳ」の魔法エフェクトまで改変・使い回しされていた場合、ちょっと許せない。

「Ⅳ」「Ⅴ」「Ⅵ」は、それはもう小学生に可能な範囲ではあるがかなりやり込んだFFシリーズで、この3作に関してはどの魔法エフェクトもその音まで今でも脳内で明確に再現できるほど。もしこれらが改変され、使い回しのエフェクトで誤魔化されているようであれば……

……ただ、中には是非とも今回を機に修正していただきたいエフェクトもまぁあるっちゃあるので、そこら辺はあまり声高らかに訴えにくくもあるが(笑)

Ⅲのジョブの調整については概ね好評。オートモードで熟練度カンストも容易に

 基本的にはキャラやシナリオ面には手の入っていないピクセルリマスターだが、「Ⅲ」のジョブについては幾つかの細やかな調整や修正が行われており、ジョブごとの固有コマンドの追加や修正、ステータスの上方・下方修正など多くのジョブに手が入った。
 その結果として原作版では最強ジョブだった「忍者」「賢者」が決して最強ではなくなり、結果として原作では使う機会がほぼ無かった、あるいは使える期間が短かったジョブに日の目が当たるようになったのは非常に良い修正だったと思う。

FFピクセルリマスター版Ⅰ~Ⅲプレイ所感

 具体例としては、魔法の使用回数面では「魔人」「導士」は賢者より優れていたり、物理最強の「忍者」が体力など一部のステータスではバイキングや空手家などに劣っているなどがある。
 最終的な最強ジョブは「たまねぎ剣士」なのは相変わらずだが、それでも道中で原作版では滅多に使用しなかった「風水士」や「吟遊詩人」、「バイキング」や「空手家」などを使用する機会が増え、またその期間も長く取れるようになった。

「Ⅲ」での各ジョブの強さはレベルはもちろんだがそれ以上に「熟練度」に依存してる部分が多く、低レベルでも熟練度さえカンストさせてしまえば大体何とかなったりする面がある。序盤で言えばネプト竜の力尽くでの突破とか、中盤では暗黒の洞窟を空手家の蹴りでのゴリ押しとか。

 その熟練度上げには、ピクセルリマスターで実装されたオート戦闘モードが凄まじく貢献してくれる。手間も時間も大幅に短縮してくれるので、熟練度のカンストのみならず、レベルMAX達成、クリスタルタワーでの三色ドラゴン狩りでのオニオン装備集めなど、何から何までお世話になる。

FFピクセルリマスター版Ⅰ~Ⅲプレイ所感

 しかもこうした作業で役立つのが、原作版では日の目を見ることがなかったジョブの代表格である「吟遊詩人」。一見ほぼ役立たずに思えるジョブだが、熟練度をMAXにして「いやしのうた」を歌わせ続けていれば、毎ターンの最初に必ず1,000~1,800(レベルによる)程度のHPを回復してくれるので、導士・賢者いらずでラスダンですらほぼ無傷での突破が可能となる。

 ここら辺のやり方については、またそのうち別記事にて紹介しようかと……

……とまぁこんな風に「Ⅲ」でのジョブ修正及び、「Ⅲ」のシステムでこそ(現時点では)最大限の効果を発揮してくれているオート戦闘モードは、まさに人をダメにする機能と言えよう。

 自分に甘えを許さないのなら、こんな機能に頼らずに忍耐の限界に挑戦するのも一興かと……

追加要素の有無は本音では欲しいところ。今度のDLCの可能性は

 追加要素のDLCがあるか否か。ピクセルリマスター版発売当初からかなり議題に登っていた話題だが、現時点では特にそれらしい情報はどこにも見当たらないので、あるともないとも言えない。が、

 個人的な要望を言うと、当然あって欲しい追加要素DLC。

 原作準拠の観点から見れば蛇足と捉える人も多いであろう、後のリメイク版などに実走された数々の追加要素。特にクリア後の追加ダンジョン・隠しアイテム、裏ボス的な要素に関しては、もはやここ近年のPRGの醍醐味とも言える半ば必須要素。商売的なことも考えれば、追加DLCとして販売すればかなりの利益を生む要素にも十分なり得るはず。

 よって追加要素のDLCの出る確率はそこそこあるとは思うが、もし出るとしたら、それは恐らく「Ⅵ」までピクセルリマスター版全シリーズが発売された後に発売という形になるのではと予想する。
 そうすることで発売から間の空いた「Ⅰ」~「Ⅲ」にも再度注目を向けさせることで話題風化の延長も図ることができ、レベルカンスト・アイテムフルコンプなどの極めプレイをし尽くした猛者に新たな楽しみを提供することもできる。

 当然そこにはそれなりの売り上げも見込めるわけだし、ゼロから追加要素を作り上げるならまだしも、既存の要素を持ってくるだけなら比較的容易かつ低コストで実装できる……はず。多分。

 もちろん言うほど簡単ではないかもしれないが、いちファンとしては是非とも実現して欲しい追加要素DLC。内容によっては、本編と同価格であっても購入考えますマジで。

総評:かつての思い出をもう一度体感できるピクセルリマスターは条件付きで○ 今後のⅣ~Ⅵにはさらなる期待を

 見直してもらいたい部分も散見されたピクセルリマスター版「Ⅰ」~「Ⅲ」だが、個人的には概ねどれも高評価。特に小学生の頃必死になってプレイしたFF3は文句無しに最高だった。何が最高だったって、

FFピクセルリマスター版Ⅰ~Ⅲプレイ所感

 小学生当時は諦めていた、オニオン装備フルコンプ&レベルカンストの最強キャラ構築の夢が叶ったこと。

 当時の小学生御用達の裏技時点「大技林」片手に挑むも、どうしても上手くいかず諦めたオニオン装備……その夢がまさか令和のこの時代に叶うとは文字通り夢にも思わなかったwww

 発売前から薄々感じてはいたが、FFピクセルリマスター、これはもう疑いようも無い

 対オッサン用必殺兵器

 かと。誘蛾灯的な機能も備えた凶悪なヤツ。心の琴線触れるどころか鷲掴みやんけ(笑)

 キャラ名だってかつて付けた名前を必死に思い出して付けたぐらい、もうどうしようもないほどに思い出に囚われてる……

 とは言え前述の通り完全無欠の出来映えかと言えばそうではなく、修正希望がいくらかあるのもまた事実。さすがに当時のものをそのまま質感アップのみで再現、とはいかなかったのは分かるが、それでもどうしても……と思ってしまうのは制作陣の苦労を知らない素人のサガか。

 しかしながら、個人的にはやはり当時子どもだった大人達には是非ともお薦めしたいFFピクセルリマスター。きっとあの頃感じた懐かしい何かを思い出させてくれるはず。
 ……まぁ、そう考えたならやはり追加要素のDLCは蛇足ということになるか(笑) でも古き良きものの中にも新しいモノを求めるものなのですよファンという生き物は(笑)

 さて、「Ⅰ」~「Ⅲ」のお次に控えるはFFシリーズ初のスーパーファミコン作品であり、続編も作成されたFF史上「Ⅶ」とも肩を並べる名作中の名作「ファイナルファンタジーⅣ」。

 そう、私が人生で初めてプレイしたFF。

 よって、超絶に期待していますよマジで……

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